チャプター 63

銀の群れへ

カミラ視点

私が初めて銀の群れの領内に足を踏み入れたとき、それは「安全の場所へ入った」という感覚ではなかった。

侵入している――そう感じた。

ならず者の縄張りを何週間もさまよい、血にまみれ、ぼろぼろになっているうちに、まともな群れの境界がどんな匂いだったかさえ忘れていた。川石の新しい匂い。集団の気配がうねるような振動――狼たちがひとつの身体みたいに動く、その音。

銀の群れの匂いは月光の群れとは違っていた。より静かで、落ち着いている。月光の群れの境界はいつだって支配と統制の臭気でむせ返っていたのに、銀の群れは、ただ強さを放っていた。

それでも、最後の標を越えた瞬間、心臓が...

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